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講堂朝礼〜生徒へのメッセージ〜

Messages for Students

「正しい人」聖ヨゼフ Sr 入江純子     

Sr 入江純子

5月はバラの花の美しい聖母の月です。 コロナの禍が福岡に蔓延しています。宇宙を、地球を、動植物、人間そして「私」をも愛を持って創られた神に「どうしてこのような苦しさに巻き込まれた状態をお与えになるのですか」と文句を言いたくなります。

教皇フランシスコはこの5月を通して、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの終息を願って、 ロザリオの祈りを唱えるよう全世界の教会に呼びかけておられます。世界各地の聖母聖堂、ナザレ、ポルトガルのファティマ、フランスのルルド、メキシコのグアダルーペ、そして日本の被爆マリア像 長崎の浦上教会(21日18時)など世界30ヵ所の巡礼所での祈りがライブで配信されました。 マリア様はイエス様のお母さまです。母の願いは必ず聞き入れてくださるイエス様です。祈ることを知っているのは海星で学ぶあなたたちです。選ばれた私たちの責任としてコロナの終息を祈りましょう。

さて5月の初めに卒業生から絵手紙をいただきました。かわいい中学生であった彼女の先生として宇都宮の海星で出会いました。おとなしい目立たない存在でしたが、しっかり学び、ものを考える生徒でした。 薬科大を卒業して薬局に勤めご結婚されて3人のお子さんに恵まれました。 何年前になりますか お便りをいただきました。それには「義母に手がかかるようになったので勤めを辞めました。私を必要としているところに身を置きます」とありました。置かれたその時の立場や現状を考えた自分の処し方のセンスの良さに「うん、さすが この人」と言う感じがしました。現在62歳になられました 2,3年前だったでしょうか。長女の方がご結婚されました。その披露宴の写真をいただきました。 両家のご両親への感謝として立派な柱時計が手渡されていました。それぞれの両親の家族と新しい家庭 において心豊かな時を刻むように願ってのことでしょう。

今月のテーマは「正しい人 ヨゼフ」です。イエス様の養父として、マリア様の夫として歩まれたヨセフの選びの確かさをイエスの誕生から見ていきましょう。  

天使ガブリエルはナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。 天使は彼女のところに来て言った。「おめでとう 恵まれた方マリア。主があなたとともにおられる」 マリアはこの言葉に戸惑い いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると天使は言った。 「マリア恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むがその子をイエスと名付けなさい。マリアは天使にいった「どうしてそのようなことがありえましょうか」 天使はこたえた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。神にできないことは何一つない」マリアは言った。「私は主のはしためです。お言葉とおりこの身に成りますように」そこで天使は去って行った。(ルカ1,26~38抜粋)

夫ヨゼフは「正しい」人であったのでマリアのことを表ざたにするのを望まず、ひそかに縁を切ろうと決心した。このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った「ダビデの子ヨゼフ恐れずにマリアを迎え入れなさい」 ヨゼフは眠りから覚めると主の天使の命じた通り妻を迎え入れた。 (マタイ1,18~25抜粋)

主の天使が夢でヨゼフに現われて言った。「起きて子供とその母親とを連れてエジプトに逃げ、私が告げるまで、そこにとどまっていなさい、ヘロデがこの子を探し出して殺そうとしている。」ヨゼフは起きて、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに去り、ヘロデが死ぬまでそこにいた。夢でお告げがあったのでガリラヤ地方に引きこもりナザレという町に住んだ。

恐れを取り除かれたマリア様は天使ガブリエルのお告げを「この身になりますように」と受け入れました。 恐れを取り除かれた養父ヨゼフ様は夢に現れた天使のお告げを受け入れました すべてのことを心に納めておられたマリア様。口数の少ないヨゼフ様。神への信頼の上に立った静かな、そして無償の自分贈与によって神のご計画(すべての人の救い)が実現します。そこに喜びがセットされています。

牡丹花は 咲き定まりて静かなり 花の占めたる位置のたしかさ  木下利玄

シスターの祈り  あなたたちはご両親の無償の自分贈与によって育まれ護られています。何を持ち、何を捨てるかセンスの良い選びを祈ります 。

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